ラーニングボックス研究会




 ラーニングボックス研究会は「ラーニングボックス指導部」、「トントン広場」、「天城子どもと親とのワークショップ」の実践を検討する研究会です。「ともどもに」を道しるべとして、学習の科学的分析を責務としています。
 「ラーニングボックス学習法」では、研究所が作成した「複合図形課題」を「よこはま児童文化研究所式刺激提示装置(Y・L・B)」を使って学習します。
 これまで主にこどもたちの認知学習を支援してきました。こどもたちの認知に関して、認知発生過程、認知の変換過程、認知の発達過程などを研究してきました。神経心理学、神経生理学、情報処理心理学、発達認知神経科学などを基礎にして、こどもたちの学習過程の科学的な分析を実施しています。
 これからの課題はこれまでの認知過程の研究と情動過程を組み合わせて、よりこどもたちに役に立つ指導法を開発することです。

ラーニングボックス研究会 部長 松阪啓子

 ラーニングボックス学習指導部



 ラーニングボックス学習指導部は「トントン広場」とともに「ともどもに」生きていく社会の実現を目指す具体的な活動です。
 こどもが障害を受けた事実を、こどもとその家族だけの問題や課題にすり替えることは許されることではありません。それぞれのサーヴィス機関で、それぞれの考え方で、それぞれのサーヴィスをしてきました。
 それらは「よこはま児童文化研究所」の考え方と重なる部分もありますが、重ならない部分もあります。それが、こどもの発達と成長に大きく影響するなら、研究所独自の考え方で独自のサーヴィスをしてもいいかもしれません。特にこどもの行動制御を中心とした考え方と相容れません。
 ラーニングボックス学習の積み重ねから、「学習は記憶の更新」であることが理解できるようになりました。脳内には驚くほどの神経回路網でできており、その神経回路網はまた驚くほどの神経細胞でできています。ネオンサインの点滅のように神経細胞が結合したり、再結合したりしながら課題を解決しています。
 研究所で創られた複合図形課題を「よこはま児童文化研究所式刺激提示装置(YLB)」を使って学習すると、次の複合図形課題の刺激が通過しやすくなります。これが記憶と呼ばれるものです。こどもたちは、目の前の視覚刺激と、脳内の記憶とを照合させて効率のよい学習を繰り返して次に役立つ神経回路網を創っていきます。記憶がなければ目の前の刺激と照合することができませんので、いつも、視覚刺激の学習を繰り返すことになります。この学習はこどもを疲れさせます。こどもが複合図形課題を見た瞬間に記憶からの表象が起こるような学習をさせてあげたいものです。

ラーニングボックス学習指導部 部長 原 ふみ



2014.02.25


2013.05.05









 弘前ラーニングボックス研究会


      こどもとともに

 2008年10月、青森県弘前市に、弘前ラーニングボックス研究会が発足いたしました。「よこはま児童文化研究所」の「ラーニングボックス学習指導部」の協力をいただき、弘前研究会の存続を支えてくれています。
 「弘前ラーニングボックス研究会」には障がいを受けているお子さんが、学習に通ってきています。こども達は「ラーニングボックス学習法」で学んでいます。横浜の「ラーニングボックス学習指導部」と同じ①複合図形課題を②よこはま児童文化研究所式刺激提示装置で学習しています。
ちいさなお子さん、高校生のお兄さん、お姉さんが学習に通ってきて、学習が終わると遊ぶのを楽しみにしています。高校生のお兄さん、お姉さん達はお話し合いをします。
 こども達は「ラーニングボックスここにあり」と学習を楽しみ、お互いに相手を思いやる感情が伝わってきます。
 「弘前ラーニングボックス研究会」主催の、「公開研修会」が、年1回開催されます。この研修は一泊二日の日程です。日々学習しているお子さん、親ごさん、ラーニングボックスに関心をもってくださる方が楽しみにしています。横浜から、たくさんの方が参加されます。寒い北国での研修は、おたがいの呼吸を感じるとれる研修であります。どうぞ、弘前の研修会へおいでください。
 「弘前ラーニングボックス研究会」は、こどもとともに学びあい、横浜「ラーニングボックス学習指導部」と協力し発信してまいります。